回路のデッドタイムとはなにものか
4個のスイッチ()を使ったHブリッジ回路について考えます。 スイッチは左上が、右上が、左下が、右下がとします。
Hブリッジ回路はDCモータを駆動するために使われる回路です。*1 DCモータを回転させているとき、回路は次の2つの状態を取ります。
- とがON。とがOFF。(モータ正転)
- とがOFF。とがON。(モータ逆転)
この2つの状態を切り替えるとき(例えば、正転させていたモータを逆転させるとき)、デッドタイムというすべてのスイッチがOFFになっている時間を設ける必要があります。 回路が短絡(ショート)し、大きな電流(貫通電流)が流れるのを防ぐためです。
回路が短絡するのは高電位側と低電位側が直接繋がったときです。 モータの正転と逆転を切り替えるとき、一瞬でも
- とがONになるか、
- とがONになるか、
- 両方が同時に起きる
とモータを通らないルートができてしまうため、回路が短絡し、貫通電流が発生します。
*1:モータを一方向に回転させたいだけならHブリッジ回路は必要ありません。モータを二方向に回転させたい(正転・逆転させたい)となると必要になります。